約1万円で10インチのRetina(2048x1536)なサブディスプレイを手に入れる

割と以前からそんなにサイズは大きくなくてよいけど解像度はそれなりに高いサブディスプレイが作業用に欲しいなぁと思っていました。用途としては、動画再生だったりTwitter,Facebook,LINE,ChatWorkみたいな立ち上げてるけど常に視界に無くてよいウインドウをそっちに追い出しておくのがメインな感じ。クラムシェルモードにしてしまってデュアルディスプレイというのもやってみたりしたんだけど、やっぱ思った以上に物理的に場所取るんですよね。基本的にはMacBook Pro 15”のディスプレイで作業しつつ、一部拡張としてサブディスプレイがきっと良いよなぁ、と。

とはいえ、こういう需要は極めて少ないのか、解像度の高さをそれなりに求めるとサイズ(インチ)が大きくなるか、値段がかなり高くなるかというところで、ベストな選択肢がないのが現状だと思います。安価で横幅1920pxのディスプレイというと、基本的に21インチ以上で、やっぱり嵩張るし重さもそれなりにあります。(最近は狭額縁でLEDバックライトのものも増えて薄くて軽くはなってきてますが)

逆に、いわゆるモバイル用ディスプレイみたいな選択肢を見てみると、サイズと重さはなかんか良い感じなんだけど、如何せん解像度と値段のバランスが悪すぎます。センチュリーのHDMI入力8インチのモニターは解像度が1024x768で2万円くらいするし、LenovoのUSB接続の14インチThinkVision LT1421も1366×768で15000円程度(USBなのでパフォーマンスがなぁというのを思いつつ、これが一番有力でした)。横解像度を1920まで求めると、GeChic On-Lap 1502Iがありますが、これが15インチで1920x1080の解像度を持ちますが、お値段が約45000円というところで、さすがにその値段出すのはないわーという感じで、どうも選択肢がなく、諦めていた感じでした。

iPad用のディスプレイはeDPなので実はそのままDisplayPortで繋がる

という感じではあるものの、特に切迫した要望でもないので、21インチの普通のディスプレイを追加でつけて使っていたのですが、会社で近くにいる某Hさんが、iPad Retinaに使われてるディスプレイってembedded DisplayPort(eDP)なんでDisplayPortでつなぐと映るっぽいんだよねーという情報を教えてくれました。

これに反応して、つまり、10インチで2048x1536のディスプレイが普通にサブディスプレイとして使えるのか!と嬉しくなって使えるようにしてみたのが今回の本題。

用意するモノ

今回はガジェット的ではあるものの、さすがに製品かってきてハイ終了というわけではなく以下のものを買い集めます。

1. iPad向けに使われているディスプレイ本体

型番としては、LP097QX1と検索すると出てきます。モロiPadに使われている液晶そのままで、LG製とSamsung製があるようです。本来、市場に流通しているのはLG製のものだけ(Samsung製はiPadにしか供給されてないはず?)らしいですが、まあSamsung製も全然転がっているようです。今回は私はAliexpressで適当に安そうな業者から買いました。

例えば、

AliExpress.com Product - 9.7” LCD Screen LP097QX1(SP)(A2) (SP)(A1)LED QXGA Display Panel Special for iPAD3LED 2048x1536 Panel

とかでしょうか。

2. LP097QX1をDisplayPortに変換するためのボード

自分で変換して適当に電源をでっち上げるという方法もあるんですが、とりあえずすでに作って売ってる業者さんがあるので今回はそこから買いました。

Abuse Mark

現時点では売り切れのようですが、自分の時は適当に問い合わせてみると今週末には!と返事が来て、実際には月曜日に売り始められて、1日弱で売り切れました。かなり人気なんでしょうか。

ちなみに、最初は英語のECサイトだし、あまりよく見てなかったので、なにも考えずに英語で問い合わせたのですが、返事がきたドメインとか見ると、どう考えても運営しているの日本の会社なんですよね。問い合わせは英語が得意じゃ無ければ日本語でも問題はないようです。でも、問い合わせの担当の方はどちらかと言えば、英語のほうがいいなぁという温度感でしたが。

あと、発送のところ、AirMailしか選べないのですが、気にせずそのまま注文すると、日本国内だとヤマトで普通に送ってくれました。ちなみに、私は住所を英語にしてしまっていたのとビル名が抜けていたので、普通に熊本のほうからおばちゃんが電話をくれて日本語の住所教えてーというのんびりとした電話が翌日にかかってきました。

3. MiniDisplayPort -> DisplayPortケーブルとMini USBケーブル

まあ、ケーブルなので大きな量販店とか行けばきっと売っていますが、DisplayPortケーブルは三月兎とかあきばおーで変えるならそっちのほうが大分安いイメージなのでアキバに足を運べるならそれのほうがオススメだと思います。大体1000円くらい。

あと、USBケーブルは当然手持ちのでいいんだけど、今回はコレにハマって、ダメなケーブル使ってうまく変換ボードが動かないという罠にはまったので、是非まともなケーブルを使いましょう。

で、実際に繋いでみる

基板の状態ではあるもののつなぐのは至極簡単です。ボード上にあるフレキ用のコネクタにディスプレイのフレキを接続します(一応、当然ですが、向きがあるのでそれだけ注意。)その後、USBケーブルをつなぎます。このときですが、USBケーブルも実際にディスプレイ出力をするマシンにつないだほうがよさげな感じ、あと、USBポートの電源は結構シビアで1A程度は流せるやつじゃないとダメっぽい感じ(まあ最近は大丈夫だと思うけど。)

すると、とりあえず、バックライトが暗いままですが、ディスプレイを認識してなんらか出力されるはずです。その後、ボード上のPowerを押すと、一度画面が消えて、バックライトが明るいの状態で再度表示されるはず。

ちなみに、このボードには一応マイコンが載っていて、ファームウェアもAbuseMarkのページで配られているっぽいので一応最新版に更新しておきました。 ただ、このマイコンの挙動が完全にブラックボックスで、且つ、挙動が怪しくてかなりハマリました。とりあえず、USB経由でファームウェアを更新したこともあって、はじめは別のWindowsマシンにUSBのほうだけつないだ状態で、DisplayPortはMacからの出力という具合にしてみたところ、どうもバックライトがうまく点灯しませんでした。Powerボタンを押すと画面がブラックアウトしてそのままだったり、タイミングによってはバックライトが妙に光ってムラというんですかね、かなり見づらい感じになったりというところで。

で、たぶん要因は3つくらいあったのかなーというところで、以下が一応注意点。

  1. USBケーブルがへぼくてどうも不安定だったっぽい。ケーブル変えるとかなり安定した→まともなケーブルを使いましょう。
  2. マイコンの実装の都合上だとおもうけど、ちゃんとUSBホストがうごいてるポートにつないであげないと動作が途中で止まるっぽい。PCとかMacのUSBポートにつなぎましょう。USB-ACアダプタみたいな電源供給だけのやつじゃなく。
  3. 電流として1AくらいはつながるUSBポートにつなぎましょう。最新のノートPCではあまり問題はないかもしれませんが、へぼいハブとかつかってる場合は注意。

この程度の注意点を守ると、ほぼ安定してバックライトが明るいままで使えます。ただ、一度バックライトが明るい状態でPowerを押して画面を消してしまうと再度Powerボタンをおしても復帰できないので、USBケーブルの抜き差しで復帰させるしかないこととまれにバックライトがくらいままだったり、ムラがあったりすることがあるのでそういう時は素直に再度電源投入しなおすと大抵直ります。

実際につないだ感じは以下の写真集で。

DPBoardRetinaDisplay_001_thumb

変換ボードとディスプレイの実物はこんな感じ。ディスプレイはなんというか、ほんとにむき出しなのでこのまま使うのは微妙かも。ちなみにめっちゃ薄いです。

DPBoardRetinaDisplay_002_thumb

実際につないでいるとこんな感じ。この変換ボードをどこに固定するかがとりあえずめんどくさいところ。

HomeDesk_001_thumb

家で使っている様子。とりあえず、タブレット用のスタンドに立てかけて使っています。

OfficeDesk_001_thumb

会社で試していたときの様子。サイズの割にすげー解像度が高いのがメニューバーのサイズを見ていただくとわかるかも。

RetinaDisplay_001_thumb

ブラウザを表示してみたところ、正直この解像度のままだと文字を読むのはちょっとつらいサイズ。

RetinaDisplayConfPanel_002_thumb

Macに認識されているときのディスプレイの様子。2048x1536で認識されているのが分かります。

どうしてもディスプレイとボードはフレキでつながっていてむき出しな感じなのはちょっとアレですが、まあ結構コンパクトな感じでつながるし、とりあえずは軽い養生をしてあげれば固定で使う分には問題ないんじゃないかぁという気がしています。最終的にはちょっとしたケースにして、スタンドくらいは自作したいところですね。とかいいながら、きっとそのまま使ってるけど。

MacBook Pro RetinaでHiDPIがうまくつかえない問題

最大の問題は、MacBookPro Retina 15”だと、1024x768のHiDPIモードで何故か使えないところです。実際問題、10インチで2048x1536のままだと正直ピクセル細かすぎて字を読むのが難しいレベルです。本来の用途的な感じでHiDPIで使えればと思って有効にしてみたり、SwitchResXを入れてみたりしたのですが、なぜか1024x768のHiDPIだけ有効にならないという悲しい結果になりました。ちなみに、MacBookAirでは普通に1024x768のHiDPIで使えているので、もしかしてすでにhiDPIなディスプレイがメインにいたらダメとかの条件があるのでしょうか。。。

とりあえず現状では、ディスプレイの設定時にOption押しながら変更を選ぶと出てくる1600x1200に解像度を変更し、若干スケールして利用する形にしています。できればHiDPIにしたいんだけど、どうにかよい方法はないものか。

というわけで

タイトルにある感じの環境の実現方法についてつらつらと書きました。一応最後にというところで、いくつか欠点というか語弊のある部分を一応補足。

約1万円って言っていますが、送料を含んでいないので、ディスプレイをAliexpressから買うと、+$20くらいかかったりするのと、DisplayPortケーブルは買うところによっては全然高いので、人によっては15000円くらいになる可能性も充分あります。それでもサイズと解像度はほかの市販品よりも高い水準なので充分メリットはあるのではないかと思いますが。

あと、しれっと書いていますが、これはDisplayPort専用です。当然といえば当然なのですが、HDMIだとつながりません。環境によっては結構厳しいポイントかも。HDMI→DisplayPortは相当マニアックで唯一まともな感じで見つけたられたのはBelkinの変換BOXでした。ただ、そもそもこれ$180近くするようですし、これで変換したとしても、このディスプレイのアスペクト比が4:3の2048x1536という解像度なので、真面目にHDMIとして出力する場合、ドットバイドットの出力はできないです。PCからの出力を入れる場合はDVI的な感じで出せる可能性もある気がしますが、上限解像度が1920x1200だったりするようなので注意が必要そうです。 私の環境の場合、Thunderboltが2ポートあるMacなので特に問題なく使えていますが、コレ用にThunderboltを1つ潰すとツライという人やWindowsのノートPCだとそもそもDisplayPortなんてねーよ、というケースは結構あるかもしれないのでご注意。

まあ、変換ボードがさすがになんか適当に見つけたやつを買ったので、動きが把握できずちょっと苦労はしたけれど、思った以上にコストパフォーマンスがいい感じのディスプレイなんじゃないでしょうか。まだまだ固定方法やらの改善が必要だったり、それぞれの入手性とかはちょっとアレですけど、現時点でちっこいけど、それなり解像度のサブディスプレイが欲しい人にはかなりオススメ。

とか言ってるそばで、きっとこのディスプレイを最初自作のボードで使おうとしてた、上記の某Hさんが最終的にはこの市販されているボードじゃなくて、HDMIでもアナログVGAでもDVIでもなんでもこいやーっていうスケーラも含めたビデオ入力とオーディオもHDMIに乗っかってるのをアナログに変えて、ステレオジャックからイヤホン挿して聞けるくらいの機能もついたもっとちゃんとしたボードをきっと作ってくれると信じてます、と謎の希望を書いて終わります。